8月、9月合併号|「にくい」を「やすく」

 

社運を懸けて5Sに取り組む


6月の21日の週、コトウダグループでは、ISO9001:内部監査を実施した。年二回の内部監査は、すべての所管の現状把握と課題の顕在化のために無くてはならない活動だ。今回の監査総括では「ホンキの5S運動推進がコトウダグループの未来への懸け橋となる!」が改善テーマとして示された。 コロナ禍で流行語となった『断捨離』とは、ヨーガの行法(ぎょうほう)である断行(だんぎょう)・捨行(しゃぎょう)・離行(りぎょう)に対応し、1.断:入ってくる不要な物を断つ。2.捨:家にずっとある不要な物を捨てる。3.離:物への執着から離れる。という意味があるそうだ。すなわち「断捨離」とは、不要な物を「断ち」「捨て」、物への執着から「離れる」ことにより、「もったいない」という固定観念に凝り固まってしまった心を開放し、身軽で快適な生活と人生を手に入れようとする思想である。実は5Sの整理・整頓・清掃・清潔・しつけにもこのマインドがあって、単に見た目の物理的な5Sから、さらにその先の世界へと深堀していくと、『モノとモノ、モノと人、人と人の関係性』を見直し、良好・良縁な関係性を築こう!というGOALがあると私は捉えている。 監査の中で私にもいくつかの気づきがあった。5S活動をよりわかりやすく理解を促す伝え方。行きついた5Sは、『にくい』を『やすく』すること。見にくい・わかりにくい・使いにくい空間やモノややり方や考え方を見やすく・わかりやすく、使いやすくすることなのだ。それでは5Sを始めましょう!といってまず最初にやることは、見た目の5Sから…『にくい探し』そしてそれぞれの箇所・空間にリーダーを使命、社員全員の参画でスタートする。『勝手が違う』という言葉が日本の慣用句にあるが、使い慣れない勝手(台所)は使いにくいという経験が私にもある。この際、自分の使いやすい勝手にして、最高の料理を創るんだ。もてなすんだ!ぐらいのイメージで職場を変えていくことが楽しく面白く5S活動をする秘訣だと思う。ついでに『棚に上げる』ような5Sなら、しない方がマシなのでご注意を! 5S活動は、チームワーク、リーダーの役割を学ぶ場でもある。各リーダーの旗振りで断捨離が始まる。何事も最初が肝心!重要なのは、断捨離によって『スペース』を生み出されたかということ。『スペース』が生まれないようでは、5Sは始まっていない。スペースが生まれてはじめて必要なモノや空間をより『やすく』するための機会が生まれる。ここが知恵の出しどころで、『やすく』するための創意工夫が不完全だと、一度片付いてもたちまち『にくい』に戻ってしまう。5Sが段々と極まると『スペース』が『時間』、『脳みそ』、『感情』などあらゆるものに置き換わっていく。極々シンプルに!さらさらと水が流れるがごとく、整然と業務が円滑に進行し、成果につながることを目指していこう。

 

 

リテラシーが不可欠


これからの時代を生き抜く子供たちには、リテラシー=「知識+考える力」=教養は不可欠。幼児期、こどもの成長はすさまじく速い。一週間で出来ないことが出来るようになる。例えば丸を書く。丸が書けるようになると、今度はそこに目を、次に鼻を、そして口を。「幼児期のこどもは、なぜ成長が速いのか?」それは、興味を持つ。感動する。心が動いたことに、なぜ?なぜだろう?と知ろうとする、わかろうとすることに「どん欲」だ。「何でだろう?」と思うことに、面白がって夢中になる。ところが中学、高校と上に上がっていけばいくほど、「勉強」の目的が変わっていく…偏差値、内申書、進学、就職のため…これも大事なこと。でも自由に、自分のアンテナにビビットきたことを、調べたり、チャレンジしたりすること、今しかできないことに熱中する「場」も必要。 人生の選択肢が偏り狭まってしまうような、生きにくいそんな国では、時代が求めているダイバーシティやイノベーションなどは到底生まれない。国際社会から遅れをとった日本に競争力を取り戻すためには、日本の教育制度や大人の責任、その認識、在り方にメスを入れなければならない。この国の未来を担う子供たちのために、私たち大人がもっと「リテラシー」を身につける必要がある。

 

コトウダグループ(古藤田グループ)