12月号|ジェンダーの視点

 

ジェンダーの視点


今回は、ジェンダーについて考えてみたい。先月の21日、22日と京都に行ってきた。京都乙訓ロータリークラブと伊豆中央ロータリークラブとの4年ぶりの京都での交流会。そこで米山奨学生(ロータリー独自の外国人留学生向け奨学金制度)の周逸喬さんと出会った。彼女は静岡とのつながりもあり、何より伊豆が大好き、可能なら住みたいぐらい!って話から盛り上がって気軽な会話を楽しむことができた。日本に来て5~6年、日本人のここがヘンってとこドコ?と聞いてみた。日本人の男性はヘン。何でも人と比べる。あの人はあの人よりお金持っているとか、偉いとか…そういうことで社会が動いているように感じる。女性に対しても、あからさまな差別を私自身受けてはいないけどジェンダーに対しての意識や理解に関して相当低いと思う。自分の国、中国も相当に低いけどと笑顔で語る。ちなみに2023年世界経済フォーラムが6月20日に発表したジェンダーギャップの世界ランキングは、中国107位、日本はと言えば125位*分母は146国 となっている。彼女は現在28歳。彼女たちの世代から見る世の中の景色、違和感を素直に思ったままを言葉にしている。そういえばこうも言ってた『日本人は思っている事をストレートに言葉にしない』 君はどうなの?と聞くと。自分の意見はしっかりと言葉にして伝えるよう努めている。相手が誰であろうと。そもそも、自分の意見を持つってところが日本人の弱いところなんだけどね。そうなんだ。こんなやり取り。彼女はジェンダーの視点からこれまで多くの作品を創作しているが、その作品から感じられるのは、女性とか男性とかといった境目の無い世界観。私は私らしく私を表現したい。そんな彼女の想いが作品から溢れる。私は彼女との出会い、会話で感じたままを同世代の女性に話してみた。私は人に押し付けたりはしないけど女性らしく生きたいと思っている。仕事をしていれば悔しいこともある、生活をしていれば頭にくることもある、けど、それをいちいち差別だとか思わない。家事や子育ても楽しくやっている。家族もそれなりに協力もしてくれる。なぜ自分が?とか感じたことはない。私の思う女らしくはイコール自分らしくじゃないのかな。まさに言い得て妙。彼女のこれがジェンダーの視点であろう。そうそう、つい先日30年来の付き合いをしているオペラ歌手の天羽さんが母の墓参りに伊豆を訪ねてくれたので運転手も兼ねていろいろ案内しながらこの話をした。彼女は海外での留学生活が長いこともあって一言『海外で生活してみればわかるよ、私も日本じゃ女性としては結構ぶっ飛んだ変わり者とみられているけど海外行ったら、ただの人以下だったよ。』ってガハハハッと笑って話してくれた。日本は狭い。世界は広い。環境、文化、宗教は違えども世の中、男と女しかいない。世界人口は80億。一人ひとりみんな違う。それぞれ持っている才も出来ることも違う。違って当たり前。考え方も感じ方も違う。価値観も違う。女性はこうあるべき?!こうでなければならない?!男性に対してもしかり。ただ、悲しいかな世界には、いや日本の社会でも強制力をもって女性を差別し不幸にしている人間がいることも事実。そこは断固として正さなければならない。ジェンダー平等!なんて訴える必要のない世界が実現しないと人類に未来は無いだろう。でもまず自分が出来ることをしたい。自分の会社、私と関わっているこの地域の人たちとは、男も女も境なく、互いにリスペクトし合える。そういう生き方をしていきたいものだ。それが、ジェンダーに対しての僕の視点だ。

 

 

相乗効果を料理で実感する


TBSの金曜夜10時から放送の『フェルマーの料理』で、うま味成分の相乗効果のことを取り上げていた。グルタミン酸・イノシン酸・グアニル酸などが主に挙げられる。ドラマの中でも言っていたが何でもごっちゃに入れれば良いものではなく基本は1:1。第一話で超旨そうなナポリタンの作り方を知り、早速それをヒントにケチャップやワインビネガーを活かした調理をしたら、これまでの僕のナポリタンではない味に仕上がった。食材や調味料には当然相性がある。見ていて思い出したのは道場さんのYouTube。道場さんは料理中に、みりん・酒・醤油などの合わせ調味料を対比で言う。これは1:1:3とか1:1:1とか、出汁も昆布とカツオ…いろいろあるが、取り方も用途によってさまざま、さらに調味料の使い方でも、塩のあんばい、入れるタイミングで味は変わる。要するにそれぞれの持ち味を十分引き出すには、そのモノが持つうま味成分などを知るところから組み合わせ、仕方を工夫していかなくてはより美味いものは生まれない。これは、人も同じだなと感じる。もちろん、人は道具でも材料でもない。でもココにヒントはある。

 

コトウダグループ(古藤田グループ)