12月号|これからのリーダー

 

株式会社TEAMBOX代表取締役中竹竜二氏の講演を聞いて


– コロナ禍でも実践できる カリスマリーダー不要の組織づくり –

『これからの時代に求められるリーダーとは?』ということだが、例えばある競技の監督を任されたとする。一週間後にその最初の会議を開くことになりました。あなたはその会議に向けてどのような準備をするでしょうか?人によっては、ことさらこれまでの実績を話しメンバーに自分が如何にリーダーとして適しているかを強調するための『あいさつ』を練り、当日を迎えるかもしれない。メンバーになめられないため?果たしてリーダーとは絶対的存在で強くあらねばならないのであろうか? ここで主役のTリーダーの登場です。Tリーダーは、これまでキャプテンやコーチなどの経験をしてきて、『人は正解を求める生き物だ』ということに気がつきました。お前がリーダーなんだから、理屈はいい。答えを教えて!それがリーダーの役割だ!それができないならリーダー失格!まあこんな感じなわけです。そこで、Tリーダーは、事前にいくつかの『質問』を用意し投げかけます。そして会議までに自分の考えをまとめてくるようにと指示します。現在のスポーツは、いわゆる根性論では勝てません。より強いチームをつくるには、明確なエビデンスに基づいたアクション。『理論と実践』。勉強そしてトレーニングの繰り返しであることを選手やその他スタッフに理解してもらうことが最初のステップであると考えたのです。
もちろん、最初からうまくは行きません。考えていることに慣れていないのです。自分なりに『解』を見つけてそれが正解であるかはともかく行動し『成長』につながることへの実感を体験することがTリーダーのミッションなのです。当然、選手からは不満爆発です。そういう時、Tリーダーは決まって『俺に期待するな!』と選手たちに言います。いつしかこの言葉はTリーダーの口癖としてみんなが受けとめるようになるのです。もちろんTリーダーも考えます。繰り返しの質問の選手たちのリアクションから、つまらない『問い』には、つまらない『解』が、平凡な問には平凡な解が返ってくる。ならば、選手たちにとって、その問いが『インスピレーションを掻き立てるナイスな質問』となるよう創意工夫に努め、『考える場』づくりに邁進したのです。そのうちに選手も変わります。過去の指導者の在り方、慣習等々にとらわれていては、勝てるチームにはなれない!自分たちは変わらなければならい。自らが考え、行動できる真のワンチームへと!
どうでした。Tリーダーに共感しましたか?ここで話しているリーダーとは、トップとは限りません、いやむしろリーダーとは、役職ではなく、何か同じ目的で協力し合って行動する時、それが3人のチームであろうと、そこにはリーダーがいる。極端な話、3人三様のスキルを持ち合わせて居れば、各々のスキルを発揮する活動をする時は、それぞれがその場面でリーダーになるということなんです。頑張らなくていいんですよ。できることを精一杯やれば。引っ張るんじゃない。支えるんです。そこには、きっと信頼関係が芽生える瞬間が訪れるはずです。

 

 

オーセンティック・リーダーシップ


オーセンティックとは、英語で『本物の、確実な、真正な』という意味です。簡単に言えば「自分らしさ」ということ。つまり、オーセンティック・リーダーシップとは、人のまねではなく、自分自身の価値観や信念に正直になりながら、リーダーシップを発揮することを意味します。
<必要な5つの特性>
・自らの目的をしっかり理解している
・しっかりした価値観に基づいて行動する
・しっかりした人間関係を築く
・しっかりと自己を律する オーセンティック
・リーダーシップが注目されている
背景には、時代の変化とともに、働き方やリーダーシップへの考え方が変わってきたことにあります。これまでは、強い力、権力といったカリスマ的リーダーが求められてきましたが、これからは、価値観やセンスといった『スキルよりスタイル』を重視したシップが求められるのです。

 

コトウダグループ(古藤田グループ)