3月号

 

ジャズピアニスト小川理子氏の講演録を読んで
– パナソニック(株)テクニクスブランド事業担当参与 –


「私たちテクニクスに携わるものは、音と人との関係を大切に思い、音楽を愛するすべての人々に音楽の感動を提供し続け、世界中の音楽文化の発展に貢献します」これがフィロソフィー。そもそも音楽が持つ感動とはなんでしょうか。それは生(演奏)の、本物が持つ迫力、オリジナルが持つ魅力…現代音楽作曲家の吉松孝氏は『音が変わった瞬間に人の感性は動く』。音楽を演奏すると時間性、空間性が変化した世界が構築される…つまり、演奏というものは二度と同じことが起こらない。【学生時代にスタッフとして関わったリゾートコンサートを思い出す。3日間の公演の内容は日によって変わる。演じての出来不出来もあるが、その日の客のノリや会場全体の独特な雰囲気が変わることで「今日は良かったとか、いまいちだったとか」感じ方は変わってくる。それから、クイーンの例えばボヘミアンラプソディ-なんかを聴くと音の変化によって人の感性が動くということが良くわかる。】
音楽の三要素とは、メロディー、ハーモニー、リズム。脳が喜ぶために、人はその変化を本能的に求めているのだと思う。また、聴覚は味覚と一緒。味の世界を広げれば味覚は開発され続ける。ですから生の良い音楽を体感することは大切なのです。感性を鍛えるということは、常に何かに気づく、小さな変化の兆しに気づくということでしょう。どんなことでもいいから日々、感度のアンテナを高くしていけば、見えないことが『見える化』出来ると思います。【このことは、人生すべてに当てはまること。視覚であれ聴覚であれ味覚であれ感度のアンテナが低いと視野は狭くなり、気づきの機会を逃すことになる】
音は目には見えない。良い音とは何でしょうか?一つは音が出た瞬間の生命力、エネルギー感があること。もう一つは、ある音を長く聴き続けたときにその音に愛着を感じること。最終的に、本当に心に響く音になっているか。欠点のない音でも『心に響かないものはダメ』です。松下幸之助の言葉に「みんな違って当たり前なんや」「お互いに欠点というものはたくさんあるし、何もかも満点というわけにはいかない」だから、一人一人が自分の弱みを、強みを知ること。「自覚して、今の自分の役割に懸命に打ち込む姿勢こそが大切なのだ。」と、最後になりますが、私が今まで大切にしてきたことを三つ挙げます。一つは『挑戦し続ける』。自分が限界だと感じる3センチぐらい上に棒高跳びのバーを揚げる感じです。二つ目は『豊かに発想し、創造、クリエートする』。昔の上司が「世の中は、分かっていることよりも分からないことの方が無限なんだから、分からない部分、無限の方に目を向けなさい」。一見関係のないところで知と知が結び付いてイノベーションが起こることがあります。世の中の小さな変化、兆しを察知する感度のアンテナを揚げること、好奇心をもっていろいろなことに興味を持つことの重要性が分かってきました。三つ目は『信念と情熱を持ち続ける』ことです。常の心掛けは「Keep Play! Don‛t Stop Play」うまくいくときもあり、うまくいかないときもあります。素直な、とらわれない心こそが大切だということです。経験が確信に変わる瞬間は必ず来る。それまで逃げない、諦めないことです。

 

 

「ロボットを着る」
人間がもっと自由に動き回れる世界をつくる


パワードウェアなるものに、最初に出会ったのはNHKの報道番組であった。航空会社で働く荷物係の女性たちが体にフィットしたロボットのパーツを身に付け荷物を運ぶ。体の動きに合わせて引っ張ったり、止めたり、補助的役割をしてくれる。これにより長時間の荷物の上げ下げや中腰作業を楽にし、業務上の疾病である腰痛などの軽減につながることが狙いだ。この『パワードウェア』のメーカである株式会社ATOUNの目指すものは「年齢や性別など体力の差から生まれる壁が取り除かれた『パワーバリアレス社会』の実現。」である。社名であるアトウンは人間を表す「A(阿、あ)」と、ロボットを表す「UN(吽、うん)」が調和する、私たちの理想の精神とも言える「あうんの呼吸」にちなんだ社名。これまでにない人間のパワーを引き出すウェア。たとえばシャツを羽織るように、ズボンを履くように。ロボットを着る未来は、人間がもっと自由に動ける世界だ。と藤本社長は話す。コトウダグループは、ATOUNの販売代理店として、ともに『パワーバリアレス社会』の実現に向け未来をつくります。

<ご参照:当WebサイトCSRページ  [PVあり]

 

コトウダグループ(古藤田グループ)