世代間のギャップがマイナス・エネルギー
今から10年前の映画『マイ・インターン』は私のお気に入りの映画であり、いろんな気づきを与えくれる映画だ。主役は大好きなロバートデニーロ―とアン・ハサウェイ。舞台はファッション業界で急成長中のオンラインサイトを経営するジュールズと経験豊かな70歳シニアインターンとして雇われるベンとの運命的な出会い。ベンはとても紳士的で毎日クラシカルなスーツで身を固め、ポケットにはいつもアイロンがけされたハンカチを忘れない。40歳離れた若者たちの中で、デジタルチックな仕事の仕方に最初は戸惑うベンであったが、次第に周りの若者から慕われてゆく。彼の人柄や多種多様な経験からの教えに惹きつけられる若者たちの中にあって、当のジュールズは時間に追われ、まともに食事もとらず、家族との時間、自分と向き合う時間もなく毎日が過ぎていく。そんなある日、臨時で彼女の運転手を務めることとなったベン。それをキッカケに、強がって、素直になれない自分に気がついてはいるけど、うまく他人に頼れない、そんなジュールズもベンに対しては心を開きはじめ、次第に二人の距離は縮まっていく。ベンにとっても彼女の仕事への情熱や繊細さはとても刺激的。彼女があえて自分の会社の商品をオンラインで頼み納品された梱包状態をチェックする。箱の中の品物が偏り美しくなかったのを見て、直ちに工場に向かい、担当のスタッフたちに梱包の仕方や注意を与える…そんな彼女の行動に感動し、社長としての彼女を誇らしく思う。互いに学び合い、支え合い、信頼し合うこと、そこには40歳という歳の差や世代の相違など微塵も感じさせない。今の若者は…とか年寄りたちときたら…とか、ある意味、偏見と差別で互いに近づくことも、寄り添うこともしないで、力を携えるどころか、反発し合って出せる力もマイナスにしてしまうことに何の違和感も持たない人たち…もったいないの一言である。ベンの周りの若者たちは、毎日ネクタイを締めてくるベンに最初は窮屈さを感じるが、交流が深まってくると、ひとりまた一人とTシャツ、無精ひげから、Yシャツを着て身なりをきちんとする若者が増えてくる。さらに印象的なのは『ハンカチ』。彼らはベンに何のためにハンカチを持つのかを訪ねる。ベンは、そこに泣いている女性がいたらさっと差出すしぐさを見せ、誰かのためにハンカチは使うものだと答える。この作品は、世代を超えて互いに手を差し伸べ合い、協力し合うことで100倍、いや1000倍の力となることが見事に描かれている。私も今、20歳~30歳下の仲間たちと共に、チームをつくり仕事をしている。その時間はとても刺激的で、何よりも自分一人の力では前に進まない案件も彼らと組むことで、進む道が拓ける、多くの課題がこともなげに解決する、何よりも一緒に仕事をすることが居心地が良いのだ。その一方で、なかなか進まないのが地域のこと。地域、地区が違うとツナゲテくれる誰かキーマン的存在がいないと世代間の距離を縮めていくことが難しい。まあこれもできない言い訳ではあるが、せっかくFMISのラジオとか商工会や法人会の役をやっているんだから、それをうまく活用すれば伝手はつくれるはず。世代を超えたツナガリは、未来をつくるパワーの源になることは、間違いないこと。今は迷路に見えるその道もいろいろツナガレば実は広くまっすぐな道に見えてくる。さあ未来を担う子供たちのために大人として責任を果たすため今日この時から一歩前に進もう。
中伊豆ワイナリーで至高のひと時
ワイナリーシャトーTS。ブドウ栽培には困難とされていた伊豆の地で栽培家と醸造家たちの挑戦と技と熱意が実を結び日本でも有数のワイナリーとして今年25周年を迎えた。今夜はアニバーサリーとして、最高のワインと地元の食材をふんだんに活かした料理とのマリアージュを堪能。ディナーの前にまずはブドウ畑とワイン工場を見学。東京ドーム約2倍に当たる10ヘクタールの広大なブドウ畑を霊峰富士が見守る。ワインは実がつくまで3年、ワインの原料となるまで早くても5年の年月を費やすそうだ。辛抱強く丁寧に、しかもすべて手作業で大事に育まれたぶどうたち…スタッフのぶどうづくりに懸けるマインドを強く感じた。いよいよ乾杯の時。すべて伊豆ワイナリーのぶどうで醸造されたワイン。最初はスパークリング、そして料理に合わせて白、ロゼ、赤と次々にマリアージュを楽しむ。ソムリエは今日の料理を試食しながら最高のワインのカップリングを慎重に、美味しく吟味されたそうだ。う~ん納得、刺激的!もう感激でしかない、まさに至高、究極のワインと食と人とのマリアージュを体験!思い出に残る日となった。