11月号|チャンスは必ずある

 

チャンスは必ずある


「神様は扉を閉めるとき、別のどこかで窓を開けてくださる」という言葉はご存じであろうか。先日読み終えた阿部暁子さんの小説『カラフル』の中で映画『サウンド・オブ・ミュージック』で語られえた言葉として紹介されている。人生で困難な状況に直面したときでも、希望を見失わず、別の道やチャンスが必ずある。人生の苦境において希望を失いかけた人に勇気を与え、人生には別の道や解決策があることを教えてくれている。車イス・ユーザーの彼女は懸命に生きている。くじけそうになるときも歯を喰いしばって「負けない!負けるもんか!」と泣きながら叫ぶ。歩けなくなった彼女は舞台女優になりたいという夢の扉は閉められてしまった。なぜ?どうして?自分だけこんなつらい目に合わなければならないの…。母親にあたる。誰かのせいにでもしないと自分がおかしくなる。感情がコントロールできない。夜が怖い。いろんなことを考える。もし、病気にならなかったら。もし、もし、もし…。ちなみに英語のことわざに “When one door closes, another door opens.”(ドアが閉じると、別のドアが開く)という言葉があるそうな。電話の発明で知られるアレクサンダー・グラハム・ベルの言葉として引用されることもあるそうだ。小説カラフルの中で、『過去のことを思い返しても、それはもう絶対修正できないし、まだ来てもない未来のことを考えても、絶対にそこに手は届かない。今からの1秒間だけが自分でどうにかできるものだ。』彼女が言う。彼女だからこその言葉。胸に刺さる。そうなんだとわかっていても人は過去を思い返し、未来のことをあれこれと憂う。過去も未来もそこには手が届かないのに…。考えることに疲れて、何もかもが面倒くさくなって、それでも朝は来て、一日が始まる。そしてある日気づく。目の前の今、1秒間だけが自分でどうにかできるものだと。
果たして窓は開くのだろうか?いつ?どこに?どこからか聞こえてくる声。「もう窓は開いてるよ。」
病弱だった小学1~2年生の頃、僕は雨の日が好きだった。家の中にいると聞こえる雨粒の音。ピチャッ ポチャ ポト … 。もっとたくさんの音が聞きたくて、僕は隠れ家に行く。外の車庫に停車している自家用車の中。
シートに体をうずめる。水しぶきをあげながら通り過ぎる車の音。車庫にあたる雨。 ピン シャン ポン … 。小学3年の9月ごろだっただろうか、いつものように雨の音に誘われて車の中へ。知らないうちに寝てしまっていたようだ。気がつくと雨も止んでいて車の外に出る。空を見上げるときれいな虹が架かっていて、なんか気分が晴れ晴れして心も体もすっきりしたような、とにかく気分が良かった。その日を境に僕は健康を取り戻した。野菜は相変わらず嫌いだったけど、お腹は空くようになった。外で遊ぶようになった。4年生に進級するころにはクラス代表のリレーメンバーに選ばれるほどの健康優良児に。思い返せばあの日、僕は開いている窓を見つけたんだと思う。それまでの僕は、霧がかかった山の中をふらふらとさまよい歩いていたような感じだった。起きているのか寝ているのかもはっきりしないような。でもあの日から景色は変わった。目にうつるいろんないきもの達の『生』を感じる。『熱』を感じる。あ~健康であるということはこういうことなんだなぁ~。そう実感した。運命に天命に感謝感謝。

 

 

鼻血ブー


アニメを見ていたら、若い男の子が興奮して鼻血を出しているシーンに出くわした。うん?興奮して鼻血!なんか久しぶりに見たような聞いたような新鮮な感じだ。僕が若いころは、欲求不満になると鼻血が出るよ~とか、は時を出してる僕を見て親戚のおばちゃんが『男の鼻血は良くないんだよ』とか(意味わからなかったけど)、そんなにチョコ食べ過ると鼻血が出るぞ!とか言われたもんだが最近僕自身もそうだが鼻血を出していない。鼻にティッシュを突っ込んで鼻血を止めてる子供に会っていない。なんでだろう?そも、鼻血って?ググってみた「性的に興奮すると鼻血が出る」というのは、1970年代のギャグ漫画家・谷岡ヤスジ先生(故人)が元祖。ただその頃は「性的に興奮したから鼻血が出る」、というわけではなく「怒りなど感情がたかぶった時に鼻血ブー」だったと…。とにかく鼻から血がブオーと出る漫画のシーンを思い出す。最近、老いも若きも、感情の高ぶりとか、興奮とか、感情が揺さぶられることが少なくなったのだろうか?スマホ、インターネットの影響が大きいんだろうな~。たまにはリアルにチョー興奮して『鼻血ブー』するのもいいんじゃないの!

 

コトウダグループ(古藤田グループ)