4月号

 

産総研 田中純氏の講演を聞いて


– デジタル技術を活用した『稼ぐ力』の創造シンポジウム –
アポロ13号爆発事故の実話に基づき制作された映画『アポロ13号』は、単なるパニック映画ではなく、モノづくりの世界に大きな影響を与えたものだった。エンジンの故障、酸素タンクの爆発、電力の不足、軌道修正、大気圏突入、地球への帰還…絶体絶命の状況の中でNASAの技術者とアポロの乗組員の間で繰り広げられたドラマを超えたドラマは、「テクノロジーとは一体なんなのか?」を人類に問うもであったと考える。2045年には、コンピュータの性能、すなわち人工知能が人間の知能を超える=シンギュラリティが話題になり、あらゆる産業がAI、IOTの導入に向け動く。しかしながら田中氏は科学技術の偏りは、企業経営に、人間社会全体にバイアスをかけることになると話す。すでに世の中は、アナログ的思考は古臭くさいもの、デジタルについていけない者は不要なものといった考え方に傾いている。モノに頼り、支配され、考えることはめんどくさい。そんな生活をしていたら人工知能がどうこうする以前に人間の知能は退化し社会は壊れていくにちがいない。先日、『Fukushima50』という映画を観た。「何でこんなことになっちまったんだろう?」「俺たちは自然を甘く見すぎた」そんなシーンをみてつくづく思う。自分たちは地球に住んでいるということを。田中氏は自然科学の重要性を語る。デジタル技術の活用は、自然科学+人間科学を基本に、工学的に応用するものである。映画アポロ13号は、あらゆる科学技術とアナログ+デジタル的思考とが活かされ応用されてなしえることができた偉業である。そこには、経営に不可欠なマーケティングとイノベーション=PFドラッカーとハワード・ガードナーの教えがあった。

PFドラッカーの「5つの質問」。『商いとは何か?』を問う。
・われわれのミッションは何か?
・われわれの顧客は誰か?
・顧客にとっての価値は何か?
・われわれにとっての成果は何か?
・これらを達成するための われわれのプラン(やり方)は何か?

人材育成に必要な理論 ハワード・ガードナー『多重知能理論』
<多重知能理論~7つの知能フレームワーク~ 7つのMI>
・言語的知能 話す、書くなど言葉をあつかう力
・論理数学的知能 計算/予測/分析などの力
・空間的知能 絵/イメージ/空間などをつかう力
・身体運動的知能 身体全体や指先などをうごかす力
・音楽的知能 音やリズムをあつかう力
・対人的知能 人の気持ちを理解したりやりとりしたりする力
・内省的知能 自分の特徴を理解したり目標をたてたりする力

この先の未来を模索するうえで、『人間社会を支えるテクノロジーとは何か?』をしっかり考え、それを踏まえたテクノロジーマネジメントをカタチにすることが企業の責任である。『稼ぐ力』を組織の力としていくためには、PFドラッカーをあらためて学び、経営の基本であるマーケティング理論を軸に、人間社会の持続可能性を高めることにつながる『イノベーション』を起こすことで、企業としてのCSR推進にむすびつけ、結果SDGsの具現化につなげたい。

 

 

『アメリカに負けなかった男』を見て、吉田茂氏の偉大さを知る


当時吉田総理の基で活躍した若き政治家たちは、のちに沖縄返還を成し遂げた佐藤栄作氏、日中国交正常化を果たした田中角栄氏、高度経済成長に最も貢献した池田隼人氏などなど、戦後の日本を導いた傑物たちである。彼らは、吉田学校で培った吉田茂氏の『政治家魂』をカタチにした。戦争ですべてを失った日本が反省を踏まえて日本という国をいかに立て直し、いかに未来を切り拓くか、その覚悟は、戦前戦後を知らない私には、はかり知れない。吉田氏は、朝鮮戦争が勃発し日本に再軍備を要求するGHQに対して『日本は世界を平和に導く理想の国として、戦後復興を成し遂げる。戦争は人々の憎しみに憎しみを生むだけだ。アメリカはそのことを心底わかっていない。「日本は、二度と戦争をしない」と突っぱねる。』
世界中で不協和音が鳴り響いている今だからこそ、日本人の文化と伝統と誇りをもってして令和日本が全世界に対して『平和』へと導く日本ならではのビューティフルハーモニーを響かせなければならない時であると強く感じる。

 

コトウダグループ(古藤田グループ)