4月号|デジタル社会のはじまり

 

Innovation DAY2021~変化を捉え、未来を切り拓く!~講演録気づき


2021年2月9日デジタル社会形成基本法が閣議決定した。さらに本年9月1日デジタル庁が新設される。これにより、世界から立ち遅れてしまった日本がデジタル社会における世界の先駆的役割を果たす機会を得ることができるのか?そうなる可能性を大いに秘めているのが『災害時に人の命を救うためのデジタル社会をつくる』という日本独自のビジョンにあるという。『災害時に役に立つ』を第一にすれば、山間部から海岸線まで日本中あらゆる場所にモバイル網が張り巡らされ多種多様な端末でもWi-Fiが使え、インターネットへの接続も可能になる。ということなんです。日本中あらゆる場所、80%ではダメなんです100%じゃないと!この日本独自のデジタル社会が形成されたら…これはすごーいことになりますよ。都市と地方の関係性、価値観、企業経営、働き方、人びとの暮らしと、すべての価値が変わり未来が変わるのです。仕組み、やり方は根本的につくり直しです。『スクラップビルド』です。だって過去からの延長線上に未来はないからです。ですが地方には大きな課題があります。何っ?って、「使いこなせないんです」。システムを、情報機器を、通信機器を…どんなに素晴らしい宝も活かされなければ、『宝の持ち腐れ』となる。とそういうわけです。ではどうすればいい?例えば、地元の高校や大学に『デジタルお助け隊』なる役割を担ってもらい、産官学が連携してその地域の企業、学校、家族、個人のIT化やDXを推進していくといったことです。これは高校生や大学生にとって、すばらしい学びの場になるでしょう。だって一般教養、必須科目としてデジタル資格を取得してもらい、尚且つ地域の人たちへ、ワークショップを開いてデジタル社会形成に一役買うわけですから。こんな生きたキャリア教育はありませんよ。いずれにしても、地方にイノベーションを起こすには、ダイバーシティが必要不可欠なのです。ダイバーシティへの取り組みも、コロナ禍キッカケで、働き方改革、副業・兼業、都市と地方の2拠点化、テレワークとコロナによって加速化し既存の概念、慣習からの仕組みがスクラップビルドされ多様な人材の積極的な活用に弾みをつけることになりました。終身雇用も年功序列も新卒採用も大きく変わり、一生一企業、時間による労働管理も複業化が進むことで変わるのです。そこで大事になるのは、人と人とのつながりの強さ、人脈、ネットワーク。パーソナルアイデンティの重要性が増します。自分は何者?この世の中で何をしたい?どう役立ちたい?などなど自己の確立とその実現に向け行動できることが個人の価値となります。さらに必要となるのは、いかに周りの人間に『共感』を呼ぶ『伝える力、話す力』なのです。自分自身を商品化し、プロモーションして売り込む。買い手が付けば仕事にありつけるといった感じであろうか。企業経営にもビジネスYouTubeが積極的に導入されている最近の傾向からを見ても、すでに時代はそれを求めていることがわかるであろう。

 

 

大阪なおみの強さ。何が変わったか検証してみましょう!


先日、全豪オープンで2年ぶり2度目の優勝を果たした大阪なおみ選手。昨年の全米オープン制覇のころから、彼女が大きく変わっていく姿がテレビを通してでも強く感じられた。そもそも世界で有名になるプロのアスリートは、単に競技が常人のそれを超えているだけでは、世界で勝ち続けることはできないと言われている。では他に何が必要なのだろう?大阪選手の変化をみていきながら考えてみることにしよう。全米オープンで彼女は人種差別と警察暴力への抗議を名前入りのマスクによって意志を明確にした。このことは一人の人間として、自分はいったい何者か?存在とは?生きる価値は?そして出来ることは?彼女はPI=パーソナルアイデンティティによる自己の確立と実現に向け、一歩を踏み出したのだろうと感じた。さらに優勝スピーチ。彼女の話し方、話の組み立ては以前とは比べものにならない。PIの確立と自己実現への一歩は、世界を、社会を、身の回りの暮らしを自分なりに感じ、考え、そして伝えること。もちろんその陰には、彼女を導く指導者たちがいることを見逃してはならない。

 

コトウダグループ(古藤田グループ)