10月号|壁

 

ドイツ首相メルケル氏『ハーバード大卒業式でのスピーチを聞いて』


今年の夏もまた、西日本を中心に大きな災害に見舞われた。お盆に現れた停滞前線により大雨が各地を襲う。これもまた『異常気象』が原因か?そのおおもとは地球温暖化。人間が引き起こした地球の悲鳴であることに目を背けてはならない! 最近世間を賑わせている『2050年カーボンニュートラル』(気候中立)、『サーキュラーエコノミー(循環型経済)』を検索していたらある動画にたどり着いた。メルケル氏のハーバード大学卒業式スピーチである。彼女は、このスピーチでベルリンの壁の崩壊により、自分が物理学者から政治家の道へと大きく舵を切り、15年を超える長きにわたりドイツ連邦の首相を務めてきた経験をもとに、これからの未来を切り拓いていく若者たちへ『彼女が自分自身に最も誠実に綴った言葉』を伝えている。 彼女の物語の主役は『壁』である。『ベルリンの壁』その存在は物理的にも精神的にも常に自分の人生の道を遮っていた。目の前から消え去るなどということは不可能なことだと思っていた。しかしながら『壁』は崩壊した。現実になった瞬間、自分の中でフツフツと成長し続けていた『人格』が『創造力』が『願望』が化学反応を起こし爆発!心の中の壁をも崩壊へと導いた。
◆不変のように見えるものでも、変化する可能性があることを忘れないでください。 【気候変動とそれに伴う危機】は、人間によって引き起こされたものです。この人類への挑戦を制御するために、人間は自分の役割を果たさなければなりません。
◆これまで以上に人類は、世界規模で共同行動を起こすのです。そのためには互いの利益のため、自らが進んで世界に門戸を開く必要があります。【デジタル化】は生活のあらゆる分野に影響を及ぼします。私たちの働き方、コミュニケーションの仕方、移動の仕方…。では、テクノロジーのルールを決めるのは誰でしょうか?それが私たちであるなら、常に自問自答しなければなりません。
◆正しいから、自分はこれを行うのか?それとも、ただ可能だから行うのか?常に他者の目を通して世界を見ることを忘れないでください。【私たちを邪魔するものは何でしょうか?】それは『壁』です。壁は家庭内にも、また社会集団、肌の色、民族、宗教の間にも存在します。私が願うことは、この壁をみんなで壊すことです。共に暮らしたい世界について、意思疎通を図るのに、何度も阻んできた壁です。
◆当たり前のことは何もありません。私たち個人の自由も当たり前ではありません。民主主義も平和もそして豊かさも当たり前ではないのです。しかし私たちは、それら狭める壁を壊し、広い世界へ行き、新しく始めればすべては可能になるのです。過去は変えることはできません。でも未来は変えることができるのです。【できることや、これまでにおこなわれてこなかったことを探しましょう!】
◆何が実現可能なのか、自分で自分を驚かせましょう。こんなことも自分はできるんだと!はじまりは、行動することです。【私たちはみんな、過去は知っていても、未来に何が起こるかは分かりません。不安を感じて当然です。】広大な新天地へ踏み出す瞬間は、リスクの瞬間でもあります。
◆古いものを手放すことは、新たな始まりの一部です。終わりのない始まりはありません。常に物事を終わらせる準備をしておかなければならないと思います。始まりの魔法を感じ、チャンスをつかむためにです。
◆さあ、始めましょう!行動することで、すべては可能になるのだから。

 

 

「嘘を真実とせず、真実を嘘としない」


政治の世界では当たり前の『嘘』。安倍元総理の森友、加計、そして桜を見る会など国会中継などで与野党のやり取りを聴くと普通に不自然さを感じ違和感を持つ。間違いなくそこには『嘘』がある。現実と現実のハザマに都合のいい物語りをはめ込むことで、もっともらしく現実はつくられる。実際には起きてもいない嘘の現実。真実は闇の中である。強制とコントロール。力の強い者が弱き者をねじ伏せるもっともポピュラーな手法だ。嘘を真実とし、真実を嘘とする。そんなことがまかり通るのか!通るんです。でももうやめませんか?政治の話はさておいて、商いは三方よしです。 2050年には、世界の壁という壁をぶち壊して、世界はひとつ、人類皆兄弟の号令一下、壊れかけた地球を修復に向けなければいけないのです。それは壊した人間の責任です。どうです。できますか?コミットはしたけどまた嘘で固めますか?やりましょう!いや、やらなければなりません。子供たちが安心して暮らせる未来づくりを!今日からできることを!

 

コトウダグループ(古藤田グループ)